崖っぷちな平瀬川の猫とは呼ばせない
崖っぷちという言葉を初めて知ったのは週刊少年ジャンプのバスケ漫画の先駆けであるスラムダンク。
湘北高校のマネージャーを努める彩子の名言である。海南戦に惜敗を喫し、選手達を鼓舞させる為、『がけっぷち』と書いた紙を体育館の壁に貼り付けていた。
現地はここらへんです
なぜ、平瀬川と呼ばれるのか
ここは平瀬川。
川崎市宮前区水沢より流れ、川崎市高津区久地の多摩川へと合流する。こちらも静かな場所で散歩コースにはちょうど良い。どうして平瀬川と呼ばれるのかは知らない。
崖っぷちの猫
川を挟んだ向こう側の崖っぷちに猫がいるのをおわかりだろうか。
わざわざ崖っぷちを選ぶところが猫らしく自由だ。騒ぎ立ててアピールするわけでもなく、私は私の歩きたいところを行くんだよ、とでも言っているのか。
自ら不安定な斜面を
ほら、猫だ。最初と違って斜面を歩いている。草木が邪魔で斜面を選んだのか。
道路を選ばず、法面を自分が歩む道として決めた。なんと勇ましいのか。それも猫らしくて良い。そういうところが猫の好きな理由だ。歩くことに集中し、落ちないように慎重になる猫も良い。
猫を思い、やめた
私は反対側へ向かって走ろうと思った。近くで猫を見たいからそうしようと思ったけど、そうしたらもう猫は居なくなってしまうだろうし、もし私が行った時に猫が驚いて川へ落ちてしまったら、と考えたらもうやめようと思った。私は猫が好きなのである。猫の何が好きかって、見るのがすきなのだ。
ただし、私は犬を飼っている。こんなに猫記事を書いているけども。
猫を見届ける
ああ、行ってしまう。
そんな崖っぷちではなく平坦な道を歩けばいいのに。いや、それは猫が決めることだ。私が決めることではない。猫がどこを歩いていようと猫が決めたことを見守るのが猫好きの努めだ。私は見届けようではないか。
猫の向かう先へ行くと、円筒分水にぶつかる。その近くにはトンネルがあって平瀬川の源流へと続く道だ。猫にとってはこんなものは崖っぷちでもないのか。ただの“道”のひとつだ。崖っぷちと勝手に決めていたのは私だ。人間だ。
『がけっぷち』は崖の縁(へり)だ。
崖っぷちに立たされた人はそれを限界と考えてしまうのか、またはよじ登り乗り越える者もいる。
猫と彩子のおかげで色々と学ぶことができた。
そして、彩子が美人マネージャーというのは20歳を過ぎた頃に私は気付いた。高校生のマネージャーであんなドスケベなスパッツを履いた生徒は見たことも無いが。
ちなみにスパッツは和製英語なので海外では使わないようにね。あと、年齢がバレるよ。現代はレギンスと呼ぶらしい。